内閣支持が最低43%…不支持49%

2015/07/27

安倍総理

読売新聞社は24~26日、安全保障関連法案の参院での審議入りを前に全国世論調査を実施した。安倍内閣の支持率は43%で、前回調査(7月3~5日)の49%から6ポイント下落し、2012年12月の第2次安倍内閣発足以降で最低となった。不支持率は49%と前回の40%から9ポイント上昇して最高となり、初めて不支持率が支持率を上回った。与党が安保関連法案を、野党の多くが参加しない中で衆院本会議で採決したことを「適切ではない」とした人は61%に上っており、国会運営への批判が支持率低下につながったようだ。

安倍首相が新国立競技場の建設計画を白紙に戻して見直すと決めたことについては、「評価する」が83%に達した。ただ、評価すると答えた人の内閣支持は、支持率が46%、不支持率が47%と拮抗しており、首相の決断も、支持率低下に歯止めをかけられなかったようだ。建設計画を白紙撤回するまでの政府の対応は、「適切ではなかった」が79%に達している。安保関連法案の今国会での成立については、「反対」が64%(前回63%)で「賛成」の26%(同25%)を上回っている。政府・与党が法案の内容を「十分に説明している」は12%(同13%)にとどまり、「そうは思わない」は82%(同80%)と依然として高かった。

安保関連法案の審議での野党の対応を「評価する」と答えた人は23%にとどまり、「評価しない」は65%に上った。首相が今夏に発表する「戦後70年談話」で、これまでの首相談話にあった過去の植民地支配や侵略に対する反省やおわびについての表現を「入れるべきだ」とした人は55%で、「そうは思わない」の30%を上回った。政党支持率は、自民党36%(前回35%)、民主党8%(同9%)、共産党5%(同3%)、公明党3%(同4%)などだった。