獣害対策の電気柵事故に思う

2015/07/22

電気柵①電気柵②

静岡県西伊豆町で獣害対策の電気柵付近で7人が感電し2人が死亡した事故が発生している。電気柵は見やすい位置に「感電注意」などと表示することや、感電や漏電を防ぐための専用の電源装置が義務づけられており、30ボルト以上の電源を使用する場合は漏電遮断機を使用しなければならないとある。

「家庭用電源(AC100Vなど)を直接柵線に通電することは、感電や火災など重大事故につながる危険性があり、法令にも違反している。電気用品安全法の基準を満たしていることを示すPSEマークの表示がある電気柵用電源装置を使用してほしい」などと呼び掛けている。

電気柵は安価で設置しやすいことなどから各地で増えているが、安全面での注意が欠かせない。2009年に兵庫県で電気柵による感電死事故も起き、国は厳しい設置者に関する基準を設けるなど、人に被害が及ばないよう呼び掛けている。近年野生鳥獣による農作物被害は年間200億円前後で推移。えさ不足で野生動物が人里に出没することが増えるなどし被害が深刻化している。

インターネットなどでも、電気柵や支柱などがセットになったものが多く販売され、中には、100mや200mの柵を二段張りにするものなどもある。経産省の電気柵に関するパンフレットによると、設置する際には、見やすい位置に「感電注意」などと危険があることを表示するよう法令で定められている。人が容易に立ち入ることができる場所に設置し、30ボルト以上の電源から電気を引く場合は、感電事故や漏電火災を防ぐ装置の取り付けも義務付けられている。

日田市の場合、田畑の周囲に獣害対策の電気柵を設置することはあるが、殆どが30ボルト以下であり感電することはない。しかしながら、市県の補助を貰わずに、直接ネットなどで買って設置している方もいるとか。詳しい実態調査の必要性があるのでは。事故が起きて慌てるより事前に実態を把握することも大切である。