ウッドコンビナートの2期計画中止の波紋・・・

2013/12/26

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大分合同新聞報道によると・・・・「日田市東有田の工業団地「ウッドコンビナート」の2期工事計画を市が中止し、予定地の地権者らが補償を求めていた問題で、このたび、市は「荒れた山林や農地を原状回復させ、作業道を開設する」などとする補償案を地権者側に伝えた。地権者側は提案を受け入れる意向で、12月26日に正式に市と合意書を交わす予定。市内の東有田公民館であった「ウッドコンビナート地権者会」の代表委員会で市が提案した。

同会は昨年9月、市が2期工事計画(約27ヘクタール)中止を発表後に発足。今年10月、市に要望書を提出し、荒廃した山林、田んぼの整備や作業道の開設、土地買い取りなどを求めていた。市の補償案によると▽間伐や水路の原状回復などの山林、農地の整備▽作業道の開設や延長、舗装▽有害鳥獣対策として金網柵設置―などを提案した。土地の買い取りと名義変更は受け入れていない。市は国や県の補助事業を活用する予定。来年度当初予算で補償費用を確保し、来年4月から作業道整備に着工する考え。関係者は「市は誠意を持って対応してくれた。地権者全体の利益を考え、補償案で合意したい」と話している。 

<ポイント> ウッドコンビナート補償問題
林業関連の工業団地形成を目的に、市土地開発公社が1997年に造成を始めた。当初は2期に分けて実施する計画だったが、景気後退などを理由に98年、2期計画を凍結。2012年に中止を決めた。2期計画の用地について、公社と地権者は開発の同意書を交わしていたため、補償が課題となっていた。

西日本新聞報道では・・・・・日田のウッド2期工事補償問題 市と地権者会が合意へ

日田市東有田の木材加工団地「ウッドコンビナート」の2期工事中止に伴う補償問題で、同団地の地権者会提出の要望書に市が回答していたことが分かった。金銭補償や用地買い取りなどは行わず、荒れた山林の原状回復や作業道の整備などに応じる考えを示した。地権者会は市の回答を受け入れる方針で、両者は、合意書を取り交わす見通し。

同団地は整備済みの1期計画(約40ヘクタール)に続いて、隣接地(約27ヘクタール)も造成する予定だったが、市は1998年、景気後退などを理由に2期計画を凍結。さらに2012年、原田啓介市長は正式に中止を表明した。これを受けて地権者は組織を立ち上げ、補償などについて協議。市に対して今年10月、山林や田畑などの原状回復▽境界の簡易測量▽有害鳥獣対策▽地権者所有地周辺の間伐や枝打ち-などを求める要望書を提出していた。

市は13日に開かれた地権者会の会議に出席し、回答内容を伝えた。市の担当者は「行政の計画によって地権者の方々には長期間迷惑をかけた。金銭的な補償に応じることはできないが、その他の要望を踏まえて農林業振興に向け、遅れが取り戻せるように対応したい」としている。河内委員長は「市は誠意を持って私たちの要望を聞き入れてくれたと考えている」と話している。