報道された記事から・・・指定管理選定問題

2012/02/28

今市議会に提案されている指定管理者選定に伴う問題について、前議員の川崎邦輔氏のブログや毎日新聞が載せた記事についてあらためて載せました。
川崎国輔さんのブログ 情けない市議会対応、毅然とした対応が出来ない職員 2012.02.21.以下の新聞記事の内容には、昨年の12月8日のブログでさりげなく触れていた。全く仕事を理解していない職員と市議がいては、まともな選定にはならないだろうと思っていたが、案の定こうゆう結末を迎えていた。どうして指定管理者の選定委員に市議会議員が入っていないのか理解できていないようだ。情けない話である。6人の市議の中には議長経験者や現議長・ベテラン議員も含まれていた。(当初参加者は7人だった。)会派で見ると、市政クラブ、共産党、公明党、互認会に所属する市議であった。
指定管理者のスタート時点では、選定委員会の委員に市議が入っていたが、狭い町の中では利益誘導に繋がりやすく公平性を欠くことになるので、選定委員会から身を引いたのである。今から、選定が始まる時に、その当事者から呼ばれた場所に足を運ぶなど、本末転倒も甚だしい。これでは、市政のチェック機能など果たせない。日田市の指定管理者の選定にあたっては、市営駐車場の選定にも疑義の声が上がっている。今後の市議会と執行部の対応が注視される。
このようなことは、情報公開の叫ばれる時代において、日田市では未だに密室政治が行われている査証と受け取られる。発行部数の多い新聞社がこれを追いかけないのも不自然である。マスコミ対応も今の原発報道に見られるような風潮とダブって見える。
【以下、毎日新聞記事】 日田市:市議に秋波、我田引水? 葬祭場指定管理に疑義        大分 毎日新聞 2012年2月15日 朝刊 地方版
日田市が募集した市葬祭場の次期指定管理者(4月から3年間)に、3社の共同事業体「日田斎苑管理グループ」が1月末内定した。だが応募締切直前、うち1社が業者仲間と共に6市議を集め、ライバルの現管理者を猛烈批判。更に、事業体を構成する別の1社の経営者がトップを務める経済団体に「選定委員を出してほしい」と市が依頼する不手際も判明。応募4社・団体のうち、新管理者と現管理者の得点差は600点満点中わずか6点。3月定例議会に提案されるが、大きな火ダネになりそうだ。【楢原義則】
同市神来町にある市葬祭場は6年前に指定管理者制度を導入し、現管理者が2期連続で受託した。資格は、市内に事業所があり、霊きゅう車運行許可がある--など。委託料の基準価格は年3300万円以内。今回は昨年12月2日に締め切ったが、直前の11月28日、「業界の実情を知ってほしい」と超党派の6人を集めた。市議らによると、葬祭場運営や霊きゅう車運行など、現管理者への不満や批判に終始。市議の大半は「よくある勉強会のつもりだった。応募は知らず、時期的にも不適当。口利きや便宜供与などは頼まれていないが……」と浮かない表情。
この1社(葬祭場経営)は「締切直前は念頭になく、うかつだった。切り替えが迫って急ぎ呼びかけたが、市議に迷惑をかけて申し訳ない」と話す。一方、選定委員(5人)に問題の1人が入ったことに、関係者からは「不穏当な我田引水人事」と不審の声。担当の市民課は「うかつだったが、3年前も頼んだ。しっかりした団体」と、委員差し替えはしなかった。当の委員は「具体的審査に入って、うちのトップが経営する企業の応募が分かった。まずいと思ったが、粛々と採点した」と話す。
2012年2月21日 毎日新聞 朝刊 /大分 日田市: 指定管理委員委嘱、商工部は関係者除外 きょう議運、問題を審議
日田市市民環境部が市葬祭場の次期指定管理者選定委員を、管理者候補の利害関係者に委嘱した問題で、別の指定管理事業を所管する商工観光部は「影響を受けかねない」と当初から利害関係者への委嘱を見送っていたことが20日分かった。市議会は21日、この問題で議運を開く。対応が分かれたのは勤労者のために広く開放する労働福祉施設。
今春3年間の更新時期を迎え、現管理者と経済団体トップ経営の企業の2社が名乗りを挙げたが、商工観光部は「候補と関係が薄かった前回は問題はなかったが、今回は上下関係にある、いわば”身内”」と判断。前回委嘱した経済団体を委員から除外した。選定委員会(6人)は今年1月、応募4社を審査した結果、現管理者の続投を決めた。議運では、葬祭場の指定管理者候補が催した「説明会」に出席した6市議の適否を問う全協開催についても詰める。【楢原義則】
2012年2月22日 日田市:管理者選定問題問う全協、27日に開催へ--市議会 /大分
日田市葬斎場の次期指定管理者選定を巡る問題で、市議会運営委員会は21日、内定業者らが事前開催した「勉強会」に出席した6市議への対応を協議。定例議会初日の27日に全員協議会を開き、経過や内定業者との関係を聞くことを決めた。溝口千寿(社民クラブ)、高瀬剛(同)、飯田茂男(新世ひた)各議員らが「(口利きなどの)誤解を市民に与えかねない」「選定結果に影響を与えたかもしれない」との厳しい指摘が相次いだ。出席した1人は「業界の問題点を知る勉強会として出席しただけ」と述べ、6議員とも全協での説明に賛同した。
2012年2月28日 日田市:葬斎場管理者選定 6市議口利きを否定、全協で「よくある勉強会」 /大分
日田市葬斎場の次期指定管理者選定を巡る問題で、内定した「日田斎苑管理グループ」(県外含め3社)のうちの1社が事前開催した「勉強会」に出席した6市議は27日の市議会全員協議会で、「よくある勉強会のはずだった」と説明。「口利きなどの依頼はなく、実際に(市当局に)働きかけたこともない」と口をそろえた。
既に同グループの指定議案が提案されており、経済環境委員会で不透明な選定委員の選任・委嘱を含め適否を精査する。冒頭、溝口千寿副議長(社民ク)が「市民から不信の目で見られており、議会としてきちんと対応すべきだ」と問題提起。6議員は個々に説明し、「現管理者の不公平な運営ぶりを(市内4葬斎業者から)聞かされた」などと証言。飯田茂男議員(新生ひた)、日隈知重議員(共産)らから「選定結果に影響を与えたおそれもある」と指摘され、「うかつだった」「反省している」との反応もあった。【楢原義則】