衛藤代議士のブログから・・・

TPP交渉参加 TPPについては、自民党は総選挙の公約に明記しました。それは「聖域なき関税撤廃を前提とするTPPには参加しません」ということです。先日安倍・オバマ日米会談において、「TPPには聖域を設ける」ことが共同声明に盛り込まれましたから、大きく言えば、選挙公約は守られているわけです。問題は何を国益として守るか、何が聖域になるかという点です。総理自ら述べられましたが、農業・農村は極めてセンシティブな問題があり、これを守らなければなりません。農山村は一度崩壊してしまったら、いかにコストと時間をかけても元に戻りません。加えて相当なスピードで進んでいる少子高齢化の負荷が、構造的なマイナス要因として働き、農業・農村を守ることが、本当に難しくなってきています。

大分県には限界集落が480くらいあります。限界集落では、田んぼでコメを作り、水田を転作して畜産・酪農をやったり、飼料を作ったり野菜を作ったりしています。もし、聖域のないTPPに参加し、安いコメや農産物が入ってくるようになると、限界集落はなおさら立ちいかなくなります。農地は雑草地となり、ゲリラ豪雨や水害は増え、集落そのものが消えてゆくわけです。経済界の人たちは「時間とコストをかけて、国際競争に打ち勝つような専業農家を育成すればいいじゃないか」と言われます。つまり「農業を機械化し、規模拡大を図れば、国際競争に耐えうる農業になる」というわけですが、それができるのは1割の専業農家だけです。

専業農家が規模拡大して機械化すれば、残る9割の兼業農家が役割を果たせなくなる。兼業農家が農地を放棄し、中山間地域を離れれば、その山村にあった保育園や小学校・中学校は消えていきます。TPP交渉に参加する場合、農業を犠牲にすることはあり得ません。自動車・工業製品など、競争力の強い部分は、大いに競い合ってもらいたい。農業分野のように弱い所は、みんなで支えていく。そういうTPPでなければならないと思います。

アジア・太平洋地域を考えた場合、TPPは太平洋を真ん中にした、環太平洋諸国の経済連携協定です。今後、アジア自由貿易圏(FTAAP)構想、さらに東アジア地域包括的経済連携構想(RCEP)構想が、具体化に向けて動き出します。その場合、TPPのルールが、RCEPやFTAAPのルールに踏襲される可能性があります。もし、日本がTPPに入っていなければ、東アジアやアジア太平洋の連携協定に、不利な条件で参加せざるを得なくなるかもしれない。農業分野の聖域を守ることを担保に、TPP交渉参加に向けて、党内手続きの合意を経て総理も交渉参加を決断されました。

現在は、米や小麦、牛肉に酪農製品、サトウキビ・甜菜等、海外からドーンと入ってこないように、高い関税を課しています。TPPに加入して、その関税が無くなったら困るということで、それらを除外品目にするか、高い税率を認めてくれと言っているわけです。ただ、私は日本の農業を守る為にそう言っているわけではありません。農業・農村を守らなければ日本国が壊れる。農村漁村が高齢化社会の中でも、活力を持って存続・発展していけるよう、私たちも頑張りましょうということです。TPPに入ったらそれらが壊れてしまうのではなく、TPPに参加することによって、TPPの参加国やアジア太平洋地域の国々と日本が新たに共存共栄していく道を探っていくということです。その中で、日本の農村、山村、漁村を必死で守っていきましょう。日本の未来のために国民の皆さんをはじめ、与野党の理解と協力を求めて参ります。